今回は、広島県大竹市にある「おおたけ手すき和紙の里」にお邪魔して、紙すき体験にチャレンジしてみました。
記事の後半では、紙すき体験の様子を動画で観ることもできるので、ぜひご覧になってくださいね!
伝統を守る街、大竹
大竹和紙の歴史は400年以上とも言われており、現在では、大竹が広島県で唯一の手すき和紙を生産している場所となっています。
大竹で和紙づくりが盛んになった理由の一つには“小瀬川の豊かな水”が関係しています。
和紙づくりには大量の水を使うだけでなく、原料となる「コウゾ」の栽培にも清らかな水が必要になります。
大竹には、それらに適した小瀬川の豊かな水が通っているため、和紙づくりが盛んになったと言われています。
そんな大竹で昭和63年頃に発足されたのが「おおたけ手すき和紙保存会」です。
おおたけ手すき和紙の里について
おおたけ手すき和紙の里では、おおたけ手すき和紙保存会の会員の方たちが伝統の技を受け継ぎながらボランティアで和紙づくりを続けています。
和紙の原料となるコウゾの栽培から収穫、処理、加工と紙すきをする前の工程も全ておおたけ手すき和紙の里で行われています。
【人生初】紙すき体験に挑戦!
おおたけ手すき和紙の里では、「はがき判」と「A4判」の和紙をすく体験をすることができます。
今回は、子どもたちと和紙すきのはがき判コースを体験してきました!
まずは「溜め漉き」で紙をすく
紙すき体験では、「紙をすく」「水分を絞る」「乾かす」といった作業を体験することができます。
まずは、コウゾとネリ、水を入れてよくかき混ぜたものを「溜め漉き」と言う方法ですきます。
一見簡単そうに見えますが、枠の中に均等にすくのが難しくとても繊細な作業でした。
手で水分を絞る
本来は大きな機械でプレスして水分を絞っていくのですが、紙すき体験では板で挟み手で絞っていきます。
また、おおたけ手すき和紙の里では、紙すき体験用に掃除機を改造した脱水機があり、手で水気を絞ったあとはこの脱水機で脱水していきます。
大きな和紙を脱水する機械もビッグサイズ!昔ながらの風貌も圧巻でした。
電動の乾燥機で乾かす
おおたけ手すき和紙の里では、電動の乾燥機で和紙を乾かしていきます。
とっても熱いから気をつけよう!
昔の和紙づくりでは天日干しで乾かしていたようですが、時間がかかるのと天候に左右されるなどの理由で電動の乾燥機が用いられるようになったようです。
脱水した和紙を鉄板にそっと外し、10分ほど待ちます。
手作り和紙の完成!
和紙が乾いたら完成です!
鉄板にくっついていた方はツルツル、反対はざらざらしていて、習字の半紙と同じでした。こうやってできているとは・・・。
おおたけ手すき和紙の里では、紙をすく段階で紅葉の飾りを添えることもできます。完成後は額縁などに入れて飾るのも良いですよね!
紙すき体験の様子はこちら!
おおたけ手すき和紙の里の紙すき体験の様子は、はじめのいっぽのYouTubeチャンネルでもご覧になられます。
どういう体験なのか知りたい、紙すき体験をしようか悩んでいるという方はぜひご覧になってみてくださいね!
おおたけ手すき和紙のアクセス情報・料金
車:山陽自動車道「大竹IC」から車で約15分
タクシー:「大竹駅」から約15分
路線バス:坂上線。「大竹駅」から約20分
体験コースの料金
はがき判コース
体験開始時間 | 午前の部:10時~ 午後の部:13時~ |
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体験料金(1名) | 一般:800円(税込) 小学生以下:600円(税込) |
所要時間 | 約90分(施設の見学、乾燥時間を含む) |
A4判コース
体験開始時間 | 午前の部:10時~ 午後の部:13時~ |
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体験料金(1名) | 600円(税込) |
所要時間 | 約90分(施設の見学、乾燥時間を含む) |
予約方法
紙すき体験の予約方法は、ホームページの申し込みフォームまたは電話になります。
予約は体験希望日の2週間前までとなっていますので、
住所 | 広島県大竹市防鹿3365 |
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開園時間 | 9:00〜16:30 |
休園日 | 8月11日~16日 12月25日~1月5日 ※見学や体験等の事前予約のない日は、休所。 |
駐車場 | 普通乗用車3台程度 |
電話番号 | 0827933576 |
手や目で、ものができる工程を感じられる
おおたけ手すき和紙の里での紙すき体験では、「紙ができる」工程を目で見て肌で感じることができます。
そこから子どもたちが感じられることは無限大で、実際におおたけ手すき和紙の里では、和紙の原料の一つである粘り気のある「トロロアオイ」から発想を転換して『トロロアオイ以外の「ねばねば」で和紙は作れるのか?』という自由研究をした小学生の作品が飾ってありました。
この自由研究が小学生が作成したものとは思えないほどクオリティーの高いものとなっていて、研究結果がどうだったのかはぜひおおたけ手すき和紙の里を訪れて実物を見て確認していただきたいです!
このように、子どもたちがどんなものに興味を持ち、そこからどう想像を膨らませるかわかりませんよね。
子どもの頃の体験はその子の将来を成形する大事な一部となります。ぜひともいろんなことに親子でチャレンジしてみて、様々な経験を積んでいってほしいです。
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